書評【僕たちのゲーム史:さやわか】ゲームについて再考するいい本

僕たちのゲーム史 (星海社新書)

 物語マニアの著者さやわかさんが、ゲームにおいて物語をどう扱うか。という切り口を中心に書いた斬新なゲーム史。

最近著者買いの本が多い

 著者のさやわかさんは、伝説のテキストサイト「ムーノーローカル」を運営していたお人です。

 僕がネットを始めたのは1999年頃だったと思う。その時、流行していたのはテキストニュースサイトでした。

 その中でも、ムーノーローカルは特異な存在で、ムーノーを真似たサイトが乱立するような状態でした。

 テキストサイトがはやり、パクリサイトが乱立しても、さやわかさんのニュースチョイスやテキストは際だっていました。毎日欠かさず更新されるムーノーは僕も毎日チェックするサイトになっていました。

 その運営者さやわかさんが本を出すのだから、僕は買わずにいられない。当然の帰結かもしれません。

ゲームと物語性

 この本でゲーム史を語る上で一番重視したのは、「物語をどう扱うか」のようですね。この切り口は、日本のゲーム事情において非常に重要なポイントとなりそうです。

 僕個人的には、やらされている感が強すぎるゲームはあまり好きではないです。それはそれ、アニメだと思って見ることはあるんですが、なんだかゲームをやるテンションでは無くなってしまいがちです。

 でも、そんな好き嫌いはゲームの売上とは別次元のところにありそうです。
そのあたりも本書では考察されていて面白く読めました。

ゲームってやっぱりコミュニケーションツール

 ポケモンやモンハンに代表されるように、ゲームの本質はコミュニケーションなんだと思います。

 本書では携帯のカジュアルゲームに絡めて語られていきますが、ゲームという娯楽の本質はコミュニティなんだろうなと……

 あの時ドラクエは同級生と物語を共有するものだった。ポケモンは友達と交換し対戦し、モンハンは協力した。

 その部分が上手くインターネットに置き変わったゲームが携帯のカジュアルゲームなのかもしれない。

まとめ的なもの

 久々にゲームについて考えた。

 僕が今ハマっているのは、3DSの「とびだせどうぶつの森」だ。もちろん人に見せる前提で家や村を作っている。

 まったくネット要素の無いゲームも、もちろん好きだけど、交流サイトに参加したりSNSで共有したりしている。

 本書でゲームの未来について、少し書かれていた。ゲーム史なので未来のことはわからないとしながらも、さやわかさんの見解が書かれていた。

 僕自身ゲームはコミュニケーション重視で進んでいくと思うので、据え置きゲーム機は今以上に苦戦するんだと思う。

 ゲームについてまじめに考えるきっかけになる、いい本だと思います。

作成者: いわみ まこと

肉体労働者。趣味は心身操作の探究と実践、読書とゲームと衝動買い。