森山大道さんのスナップショットの考え方がわかりやすく書かれていて、感化される部分が多かった本です。
写真は独学で勉強しているので、写真関連の本は良く読みます。私は、どうも頭が固い方なので、いろいろな人の写真本を読まないと、引き出しが増えません。
この本から気になった部分を引用し、読書記録として残して、自戒していきたいと思います。
「スナップ撮影を始めるにあたって、もっとも大事なことは何ですか?」
「何が大事かと聞かれたら、僕は必ずこう答えてきた。『とにかく表へ出ろ』と。そうして、『歩け、とにかく歩け。それから、中途半端なコンセプトなどいったん棄てて、何でもかんでも、そのとき気になったものを、躊躇なくすべて撮れ』と」
いろいろ考えてもいい案や構図は出ないんですよね、私の場合は特に。なんとなくパシャパシャ撮ってくるのが、私には合ってる気がする。
漠然と物を撮るのではなく、『こだわりを持って撮れ』ってことだけれど。 ~中略~ 何かを見極める目というのは、集中し、こだわらないと生まれないものだから。
一見、矛盾しているようだけど、漠然とシャッターを切ると、何も伝わらない写真が量産されるだけです。私がよく陥るパターンでもあります。気になったものを撮るにしても、画面全体を考えながら、きちんと撮ることを意識したい。
商店街を撮るときは必ず往復すること。僕は必ずそうしている。それは、往きと帰りでは、だいたい光線が逆になるから。見えてくる物が違うんだよ、同じ道でも。
これは必ず自戒しておきたい。振り返ったりもするようにはしているけど、進行方向ほど集中して見ていない。私は行動範囲が狭いから、特に気をつけていきたい。
絵葉書の写真って、じつは、みな良い写真なんだよ。だから、この言葉は決して馬鹿にした表現じゃない。 ~中略~ でもね、本物の絵葉書の写真のようにはなかなかならないんだよ。それぐらい、絵葉書の写真っていうのは良い。撮影した写真師の技術が、本当に高いんだ。
別の写真本でも読んだ覚えがあるけど、撮影旅行に行く前には、その場所の絵葉書の写真を見るべきだと書かれていました。「学ぶ」の語源は「真似ぶ」からきていると聞いたことがあります。いい物は積極的に取り入れていきたいですね。
写真とはそもそも現実の複写でしかない ~中略~ だって所詮、コピーなんだから。鼻の穴膨らまして、オリジナリティだ、アートだって言ってるのを聞くと「なぁに言ってるんだか…… 」と思うよ。
森山さんクラスの写真家がこう言っちゃうのはすごいなぁ。私が言ってもむなしいだけのセリフになりそうだもの。オリジナルの写真だ、とは私も思わないけども、人に見てもらって、「いいね、この写真」と言ってもらえる写真を狙って撮れるようになりたいな。
この本は森山さんの写真も多数収録されていて、内容的にも読みごたえがあると思います。特にスナップショットに興味がある方は読んで損はないかと。
光文社 (2010-08-17)
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