書評【谷本 道哉 , 石井 直方 : ストレッチ・メソッド 】

 みんな、ストレッチしてますか?

 肉体労働に従事する人にとって、ストレッチは非常に大事です。別に身体の柔軟性を良くしよう、というわけではありません。労働で疲労した身体を早く回復させるため、ストレッチを利用します。

 ストレッチのやりかたは、ネット検索でもある程度知ることができます。ストレッチは結局のところ、今の自分の身体に必要な動きを知ることができるかどうかが重要だと感じます。

 ネット検索の情報は、まさに玉石混交。自分にあった情報を選ぶだけでも一苦労します。自分に必要なストレッチの動きを知ることができればそれでいいのですが、情報の精査時間は最小限にとどめたいです。

 ストレッチ・メソッド著者の谷本氏は近畿大学で生物理工学部人間工学の講師、石井氏は東京大学名誉教授で科学雑誌Newtonにも寄稿されている方です。情報の精査はしなくてすみます。

 私流この本の使い方。今日、疲労が激しいと感じる身体の部位確かめる。その部位をストレッチする方法を、この本で調べる。ストレッチを実践。

 この本はストレッチの辞書ですね。でも、私は身体がスゲー硬いので、ストレッチ・メソッドにかかれている方法が実践できないことも多々あります。(かんたんストレッチや、よくのびるコツなんかも書かれているのですが、それ以上に疲労して生来の硬さが勝ります)

 どうしても、ストレッチ・メソッドに書かれている方法が自分に向いていない、できないときネット検索をはじめます。結局は、自分が気持ちいいと感じて、回復しているなと感じる動作の知識を得らればいいのですが。

 ストレッチ・メソッドには序文として、ストレッチの仕組みや意義もかかれています。ストレッチ初心者には最初の一冊として、非常におすすめできます。(もっと詳しくストレッチの仕組みについて知りたい人は、Newton別冊:筋肉の科学知識がおすすめ。筋トレはもちろんストレッチの科学的知識を得られます)

 最後にひとつ、ストレッチは勢いをつけない、ハネない。多くの人がラジオ体操の影響で、ストレッチでも勢いつけています。準備運動としてのストレッチならばその方が良いのですが、肉体労働者には疲労回復としてのストレッチを推奨します。

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カテゴリー: 書評

作成者: いわみ まこと

肉体労働者。趣味は心身操作の探究と実践、読書とゲームと衝動買い。